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Food & Wellnessが創る未来のデータプラットフォーム 受付終了
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NTT DATA Next Gen Future vol.2

Food & Wellnessが創る未来のデータプラットフォーム

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2030年の食関連ビジネスを展望したとき、動画の「Netflix」や音楽の「Spotify」のような嗜好性・行動(データ)に基づいたサービスが実現される、いわゆる「食のパーソナライズ化」が期待されます。NTTデータは、2020年に、Food & Wellnessデータプラットフォーム構想を発表し、さまざまな会社と一緒に実証実験等を行っているいます。取組みの一部についてご紹介します。

このような方におすすめ

  • 食、健康のパーソナライズに興味のある方
  • 健康データの取得、活用に興味のある方
  • データを活用した食や健康の新規サービス検討中の方  など

株式会社NTTデータ 製造ITイノベーション事業本部 第四製造事業部 VC統括部 三竹 瑞穂

Food Tech、特にグローバル食品・飲料製造業のデジタルトランスフォーメーション(DX)の動向に注目した調査を行いながら、国内の食品・飲料製造業のDX支援に取り組んでいる。

株式会社NTTデータ コンサルティング&ソリューション事業本部 コンサルティング事業部 多田 健一

大手製造業、流通、銀行などを中心に、デジタルマーケティングを軸とした顧客接点領域のコンサルティングに従事。従来のマーケティングの概念を進化させた、パーソナライゼーションサービスの創出に注力している。

セミナーレポート

Food Techの動向

ここ5年程、食品の世界でも、デジタル化あるいはFood Techという言葉がいろいろなところで聞かれるようになってきています。

2019年Food Techのスタートアップへの投資額は約1.7兆円と急速に増えてきており、ヘルステックと比較してもFood Techの方が規模が大きいという調査もあります。

そんななか日本でも徐々にFood Techという言葉が浸透しつつあります。

Food Techには非常にさまざまなテーマがありますが、今日は海外での「Personalized Nutrition」、日本では「パーソナル栄養」と呼ばれるテーマについて話していきます。

海外のイベントでの議論テーマについて過去数年間にわたってデータをとってみますと、1番はフードイノベーションということで、代替肉・代替食の話題が1番多いのですが、2番目に多いのが、こうした食と健康のテーマです。

食品のグローバルプレーヤーの取り組みをプロットしますと、ほとんどの主要プレイヤーが食と健康のテーマに取り組んでいます。またスタートアップも盛んにこの領域に進出しています。

NTTデータ Food & Wellnessのビジョン

ご存知のとおり日本は高齢化社会、社会医療費などの課題が積み重なってきています。NTTデータは情報技術の活用により、生活者が食を通じて心身ともに健康でより良い生活を送ることができる未来をつくりたいと考えています。

「食のパーソナライズ」というと、食の嗜好性と健康の2つのアプローチがありますが、健康のためのパーソナライズが先行して進んでいくのではないかと考えています。健康関連はすでに多様なデータ化もされており、このデータをどう活用していくかというフェーズに入ってきているという認識です。そのため、今後も健康関連が進んでいくであろうと予測して取り組んでいます。

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ここまで、食のパーソナライゼーションによってウェルネスを実現しようということで、パーソナライズを強調していますが、一方でパーソナライズを進めた結果、社会的な課題になってしまうという問題もあります。

例えば家族みんなで食卓を囲んでいますが、みんなバラバラのものを食べているとすると、はたしてこの家族の食卓は本当に幸せな形なのだろうか、そんな疑問も出てくると思います。

そのため栄養面ではパーソナライゼーションをしっかり突き詰めて、同時に仲間や家族と一緒に食べる食事の楽しみや幸せといったウェルビーイングな世界も維持する。「パーソナライゼーション」と「共食」の両者をどうバランスを取っていくか。未来に向けて考えていかなければならない問題と認識し取り組んでおります。

食のパーソナライズへのNTTデータの取り組み

ここからは食のパーソナライズに対して、NTTデータがどんな取り組みをしているかをお伝えしたいと思います。

パーソナライズの背景としては、超高齢化社会、生活習慣病の増加、ライフスタイルの変化、モノからコトへ、といったものがあり、より自分に合った食事や栄養を消費者や生活者が求めている、と考えています。

パーソナライゼーションという概念は、ここ最近できた話ではなく2000年代から徐々に進化してきており、2010年くらいにはデジタルマーケティングで、より個人に合った広告や訴求メッセージが配信されるようになっています。これも一種のパーソナライゼーションと考えております。

そう考えると、現在2020年代では「パーソナライゼーション2.0」といった段階にあり、デジタル体験もリアルな体験もパーソナライズされ、生活者は自分にとって良い体験ができるようになっています。

今NTTデータが考えている2030年は「ヒューマンデジタルツイン」という世界です。データとデジタルがより融合し、リアルな身体以外に、バーチャルな身体をつくって、そこでさまざまなシミュレーションを行う仕組みができてくると考えています。

(※2021年3月の当講演後、現在は“メタバース”として広く認知されている概念をいち早く提唱)

「ヒューマンデジタルツイン」ではDNA、嗜好性、フィジカル、メンタルといったデータを個人ごとに取得して、バーチャルな世界のデータとして構築していく。すると、この人にどういった食事や栄養素を与えたら将来どうなるのだろう、というシミュレーションが可能になっていきます。

健康データの取得、蓄積、保有・活用に実績

前述のように、パーソナライゼーションには、健康と嗜好というアプローチがあり、NTTデータでは、今、より健康に関わるデータに注目しております。

食のパーソナライゼーションに求められる健康データとして、以下の4つのデータの区分があると考えております。

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・ライフログデータ

スマートウォッチやスマートフォンに搭載したセンサなどを通じて、日々活動していくうえでのさまざまなデータが取得できます。

・ライフサイエンスデータ

栄養など、少し科学的なデータです。例えば上図に掲載しているウンログさんでは、便の状態から健康状態を推測するなど、面白いサービスも出てきています。

・健康診断データ

一般の社会人ですと年に1-2回健康診断を受けると思うのですが、このデータを活用していくことが食のパーソナライゼーションにつながります。

・医療データ

実際に医療を受けた記録を蓄積し、将来こういう病気になりうるというリスクを把握できれば、予防・未病につながります。これを実現するためにNTTデータでは医療データの活用を行っています。

NTTデータはこうした健康データを重要視しており、「Health Data Bank」という名前で2000団体400万人以上の健康診断データを蓄積しています。それを活用するアドバイスを行うなど、健康データに関わる知見やノウハウを有しています。

また医療情報では、2020年に匿名加工医療情報作成事業者として、「千年カルテ」という名前で、医療情報を活用する認定業者になっています。千年カルテは実際、製薬会社ファイザー様と今共同実験を進めているところです。医療データは膨大で、取り扱いが難しく、個人情報の規制も厳しいという特徴がありますが、NTTデータには医療データマネジメントの実績がありますので、医療データに関わる民間企業を作る際には、ご支援が可能です。

Food & Wellnessプラットフォーム構築により、健康データの流通を促進

では、健康データを活用して、生活者にどういう価値が提供できるのでしょうか。

最近では生活者の課題がかなり浮き彫りになってきたと感じます。例えば健康アプリなどがたくさん出てきており、自分でも使ってみましたが、実際やってみるとすごく面倒で、なかなか続かないというのが現状ではないか、と思っています。

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一方で、食品メーカー様や健康サービス事業者様のなかでも、課題が浮き彫りになってきています。

例えば自社だけのデータではやりたいことができない、データ分析は専門家でなければ難しい、などがあります。またアウトプット面では、例えばひとつの食品メーカー様が作ったアプリでは、その食品メーカーさんのものをレコメンドするくらいしかできないなど、十分なサービスが提供できないなどの課題もあります。

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そうした生活者と企業様の課題の両方を、NTTデータは解決していきたいと考えます。これはNTTデータが直接生活者に新しいサービスを提供するという意味ではなく、事業者様の下支えをできるプラットフォームを構想しようということです。

生活者や企業が抱える健康データへの課題を解決し、健康データを流通させる「Food & Wellnessプラットフォーム」により、食と健康に関するデータを流通させ、その活用の支援をすることで生活者の健康的な食生活の実現に寄与しようというものです。

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プラットフォームの構想に際して、今、食品メーカー様や健康サービスに関わる方々とお話をさせていただいており、さまざまな実証実験を開始しています。こういったプラットフォームにご興味があり、自社だけでは難しいがみんなでやれば何かできそう、そう思っていただける方がいらっしゃいましたら、ぜひNTTデータにお声がけいただければと思います。

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