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ServiceNowを活用したシステム運用のデジタル化事例 受付終了
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NTT DATA Next Gen Future vol.3

ServiceNowを活用したシステム運用のデジタル化事例

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日々刻々と変化するビジネス環境にITシステムがスピード感をもって対応することが必要不可欠になってきています。システム運用の現場においても同様に、デジタル化やコスト適正化、働き方変革が求められています。 これに対し、近年の成長著しいグローバルソリューションであるServiceNowは、ITに関わる従業員の働き方を変え、ITのコスト最適化に大きな貢献をしてきました。 本セミナーでは、NTTデータで取り組んできた、ServiceNowによるシステム運用のデジタル化事例をご紹介します。z

このような方におすすめ

  • 経営層、DX推進部門の方
  • データ活用・ビジネス変革の推進、人財不足・育成に課題をお持ちの方

株式会社NTTデータ コンサルティング&ソリューション事業本部 データセンタ&クラウドサービス事業部 ServiceNowビジネス推進室 田中 俊顯

データセンタのサービス開発~運用に関する業務に携わるとともに、インフラ領域のエンジニアとしてオンプレ/クラウドの開発/運用案件に従事。 現在はハイブリッド/マルチクラウド環境向けのITインフラマネージドサービス(iRES)のプラットフォームとして、ServiceNowを活用し運用のデジタル化を推進している。

セミナーレポート

ITシステム運用を取り巻く課題

ITシステム運用にはさまざまな課題があります。この課題に対して NTT データでは、ServiceNowというSaaS型のIT運用管理プロダクトを用いて課題解決するアプローチをとっています。

多くの企業ではDXの推進とともに、ITが企業のコア業務により密接に関係するようになっています。

さらなるITの活用が求められる一方、セキュリティ要件の増加や管理対象システムの増加など、運用現場の課題は多岐に渡り、運用人材が質量ともに慢性的に不足しています。

運用業務を例にとると、システムごとの個別最適となっていて、運用管理ツールやプロセスもバラバラの状態で、属人的に管理されているケースが多く見受けられます。すると運用対象のシステムが増加する中、効率的な運用は大変困難になります。そこで、抜本的に IT 運用を見直す企業様が増加しています。


こうした課題はNTTデータの中にも同様に存在します。そこで当社ではシステム運用業務の標準化を目標に、ServiceNowというIT運用管理ツールを導入し社内に展開しました。そしていくつかのIT運用管理業務について効率化などの成果をあげることができました。今回はNTTデータにおける事例をご紹介していきます。

IT運用管理のデファクトとなりつつあるServiceNow

まずServiceNowについてご説明しますと、ServiceNowはServiceNow社の提供するSaaS型の IT 運用管理プロダクトです。

ServiceNow社は2004年に創業したアメリカの会社で近年飛躍的に成長しており、顧客企業数は約7,000社あり、Fortune 500中80%を顧客にしています。データセンタも日本国内に開設されるなど、利用しやすい状況が整ってきており国内でも導入事例が増えています。

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ServiceNowはノーコード、ローコードの開発機能を備えたアプリケーションプラットフォーム (Now Platform)と、その上に構築されたサービス群で構成されています。運用管理ツールもITSMとしてサービス群の1つに位置づけられます。

IT運用管理ツールとしてのServiceNowの市場における評価はたいへん高く、ガートナー社のマジック・クアドラントの ITSM(IT サービスマネジメントツール)部門ではリーダーズポジションに位置し、ITSMマーケットで50%以上のシェアを獲得しているなど、IT運用管理ツールとして世界的にデファクトになりつつあります。

システム、リソース、DevSecOps などNTTデータにおける運用デジタル化事例

NTTデータにおける運用デジタル化事例を3つ紹介します。

事例1) 監視運用自動化ソリューション、

どんなシステムでも監視業務は必要ですが、その課題は、業務が人手に依存していることです。システムのアラート対応可否の判断やチケット起票などを監視オペレータの手作業に依存しているため、時間がかかる、判断ミスや作業ミスが発生するといったリスクがあります。このような課題に対して、オペレータの手作業をServiceNowで置き換え自動化しました。

具体的には監視アラートをServiceNowで受け取り、イベントフィルタリングで対応要否を判断し、必要なインシデントのみを自動起票します。運用SEの対応が必要なものは、自動で電話発信を行いエスカレーションするなどの自動化が実現しました。定型的な運用対処についてはServiceNowから一時対応を自動実行することも行っています。

こうした監視アラートのフィルタリングや対応の自動化によって、一次オペレーション作業やオペレータの管理作業が不要になり、年間144人月の工数を削減できました。

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事例2) リソースモニタリング自動化ソリューション

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2件目はプライベートクラウドを含む複数の仮想化基盤から定期的にリソース情報を収集・集計し、レポート作成までを自動化した事例です。その後の承認ワークフローにつなぐことで、インフラリソースの使用状況のタイムリーな把握や無駄のない増強計画を支援しています。

これまでリソースモニタリング業務は、アーキテクチャの異なる複数の仮想化基盤から手作業でリソース情報の収集・集計を行い、毎週の会議に合わせレポートを作成するための工数が発生して非効率な運用になっていました。また仮想化基盤のリソースの需要予測に時間がかかってしまい、迅速なキャパシティプランニングが非常に困難な状況でした。

この課題に対し、次の流れをServiceNowで仕組み化しました。

1.各仮想化基盤からのリソース情報の収集・集計を自動化

2.最新のリソース状況をまとめたてダッシュボードを作成

3.ダッシュボード更新のタイミングを関係者にメールで自動通知

これにより手作業に依存していたリソース情報の収集・集計、およびレポート作成に費やす工数を年間7.2人月削減できました。他にも、レポート送付の自動化による省力化や、リアルタイムにリソース使用状況の把握が可能になり、タイムリーな基盤増強計画が立てられるようになるなどの効果がありました。

事例3) DevSecOps環境構築ソリューション

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3件目の事例は、CI/CDで開発を行っているシステムにおいて、開発環境から本番環境に資材を移送する作業を、セキュアに自動化した事例です。開発環境と本番環境は、セキュリティ対策上ネットワークが分離されており、2つの環境間で資材移動が必要な際は、手動でネットワークの切り替え作業を行ってその後に資材移送を行うという、きわめて煩雑な運用となっていました。オンプレミス、プライベート、パブリックといった異なるインフラの間では統一的な管理が非常に困難です。

こうした手作業による運用を変えるために、まずServiceNowの CMDB(構成管理データベース)にデータを集約することで複数環境の管理を一元化しました。そして外部のサービスとシステム内部の操作を中継するためのMIDサーバを介して、各環境のネットワーク機器やサーバを制御し開発環境と本番環境をまたいだ資材転送を行っています。こうしてセキュリティ制御と作業の効率化を両立したDevOpsの環境を実現しております。

このような仕組み化により、担当者の対応稼働を約83%削減し、リリースにかかる準備期間も短縮できました。

このようにさまざまな事例で、ServiceNowの機能を使って、作業の自動化、状態の可視化、作業と作業の間に人手を介さない仕組みなどを実現し、運用のデジタル化を進めています。

ServiceNowはIT運用管理の領域以外にも対応し、お客様DXを推進

ServiceNowは例えば従業員接点や顧客接点の領域でも活用できますし、ローコードプラットフォームとしての機能も持っています。

NTTデータが培ったServiceNowの活用ノウハウを生かしながら、デジタル技術とNTTデータの業務知識を掛け合わせて、業種業界に特化したサービスを整備し、お客様のDXに貢献してまいります。03_006.png

業務オペレーションをデジタル化してワークフローを作るServiceNowの適用は、IT運用管理に留まらず、幅広い領域に当てはまります。今後もServiceNow社との連携を密にしながら、適用領域を広げ、お客様が本来業務に注力できる働き方に変革するご支援をしてまいります。

まとめ

■NTTデータではKPIを設け運用プロセス変革に全社で取り組んでいる

■システム運用業務標準化のためのServiceNowモジュールセットを整備し、社内に展開。

(事例3件:システム監視・通報、リソースモニタリング、DevSecOps)

■システム運用以外の領域でもServiceNowを活用したDXを推進

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