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化学業界のこれからを勝ち抜くサプライチェーンを考える ~ 受付終了
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NTT DATA Next Gen Future vol.13

化学業界のこれからを勝ち抜くサプライチェーンを考える ~"デジタルツイン"未来予測型SCM~

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多くの化学メーカーは、さらなる成長・高利益率を目指して、事業構造転換のためにグローバル規模のM&Aを繰り返し、そのシナジー獲得のためのビジネスプロセス統合を進めてきました。その結果、サプライチェーンは長大化・複雑化の一途を辿り、加えて、コロナ禍や自然災害などの不確実性の高まりにより、サプライチェーンの監視/将来予測/問題発生時の迅速な対応が重要な事業課題になっています。 NTTデータグループは、この複雑なサプライチェーンの事業課題に対して、AIによる予測、暗黙知の可視化、シミュレーションなどをキーワードに、これからを勝ち抜くサプライチェーンを実現します。また、昨今関心が高まっているサプライチェーンにおけるグリーンイノベーションについてもご紹介します。

このような方におすすめ

  • 化学・素材業界の方、食品・消費財などのプロセス製造業界の方
  • SCM領域でのグリーンイノベーションをご検討中の方

株式会社クニエ SCM/S & OPチーム 多田 和弘氏

大手素材メーカーの生産管理に従事したのち、独系ERPベンダーの計画系ツールコンサルタントを経て現在はクニエSCMに所属。プロセス系を始めとする製造業のグローバルサプライチェーン構築を中心に多くのコンサルティング経験を有する。

株式会社NTTデータ 製造ITイノベーション事業本部 第四製造事業部 VC統括部 山口 薫

メーカー系SIベンダーを経てNTTデータに入社後、主に製造業・流通業・サービス業向けのERP・SCM(販売、生産、原価、物流、会計)プロジェクトに従事。直近では、SCM、ERP、S&OP、産業DX領域のコンサルタントとして、構想策定~システム構築・導入まで一通りのプロジェクトを推進している。

セミナーレポート

わが国の化学業界の課題とSCM高度化への期待

わが国の化学産業は、製造業全体の1割強を占める主要産業の1つですが、今日において成長性の面ではあまり芳しくありません。また、海外の競合メーカーに比べると利益率が低い傾向にあり、高収益事業へと構造変換が積年の課題となっています。こうした課題を背景に、大型MAがしばしば行われており、今後も国を跨いだ事業の選択と集中が進んでいくことが予想されます。

こうした合従連衡の果てに、グローバルに展開した複数のサプライチェーンの各種計画(販売計画や生産計画·在庫計画など)を横断的に立案~可視化できる「サプライチェーン計画業務基盤」が整備されることになると考えています。

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また、各メーカーでは、生産性向上·省力化の実現に並々ならぬ努力を進めているにも関わらず、我が国化学産業の労働生産性は優れているとはいえません(首位オランダの約1/3)。

加えて、コロナ下で顕在化した事業リスクへの対応力強化が急務になっています。今回のような感染症だけでなく、巨大な自然災害の発生リスクや紛争などの地政学的リスクまでを考慮すると、リスクに強い体制とは、できる限り「特定のリソース(ヒト、モノ、拠点)に依存せず、事業が自動的に継続できる」状態と考える必要があるでしょう。

そのためには、人的な判断業務を極力排することによる「業務の自律化」や、工場業務の中でも特に熟練を要するとされる「工程スケジューリングの自動化(高速化)」などの対応が必要です。

カーボンニュートラルなどサステナビリティに関わる課題も、急激に重要性を増しています。CO2排出を抑制できる製造方法や炭素リサイクルの導入などの生産技術的な施策も重要ですが、SCM的なアプローチとして、サプライチェーン計画に基づいた「CO2排出シミュレーション」の実施と、これに基づいたプロアクティブなアクションが求められるようになると考えています。

SCM領域におけるテクノロジー活用の歴史

化学業界のトレンドや課題を踏まえて、テクノロジーを活用してサプライチェーンをどのように最適化していくべきでしょうか。

SCM20年前からテクノロジーの活用が積極的に行われてきました。2000年代の第一フェーズでは、企業全体の経営資源を有効活用するERPのコンセプトが導入されましたが、SCMは実行管理業務に限られていました。

第二フェーズでは、SCMの計画領域における最適化、完全自動化が志向されてきましたが、テクノロジーが未成熟な事もあり、人の判断によるオフラインの業務が多く残る形となっていました。

今後はテクノロジーが進化して、業務の自動化と人の意思決定がハイブリッドになり、かつ未来予測型で幅広い計画業務領域でテクノロジーの活用がさらに進んでいくのではないかと考えております。

NTTデータが考える Digital Twin Supply Chain

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上の絵は、今までご紹介した課題やトレンドを踏まえて、NTTデータが考える「Digital Twin Supply Chain の世界観です。

IoTによる業務の自律化、AI活用による意思決定支援、グローバル拠点間での連携を行います。図の下部にあるリアルなビジネスやデータをデジタルの世界の中に実現し、サプライチェーンの最適化をさまざまな領域で促進する、そういった世界が現実のものになっていくと考えております。

具体的な取り組みとしては以下です。

IoTによるサプライチェーン業務の自律化

製造現場から液温度、色、濃度といった製造情報を収集、AIで分析し、製造指図の自律化・自動化を実現していくものです。

AIを活用した工程スケジューリングの最適化·高速化

これは一部の熟練者の方が長時間かけて行っていた計画の策定、工程スケジューリングを、テクノロジーを活用して最適化・高速化を実現していくものです。例えばAIを活用して生産の順序、組合せなどを最適化・高速化させて生産性を向上させていくなどの取り組みです。

グローバル拠点間·企業間で製·販·在の情報を連携

具体的には、これまでは個社単位で取り組んでいた在庫の最適配置などの業務を、グローバルで最適化したり、将来の需要を見据えて先々の設備投資を検討したり、人の意思決定を支援するような製品別の収益シミュレーションを実施したりするものです。

社会から要請されている取り組み ~グリーンイノベーション~

さらに昨今最も社会から要請されているのが、グリーンイノベーションの取り組みです。例えばGHG (温室効果ガスインベントリ)の排出量に関しては、自社内だけにとどまらず、外部のサプライヤからの調達、製造や、顧客への出荷などを含めてサプライチェーン全体での取り組みが必要になってきます。

これからを勝ち抜くためのサプライチェーンを構築するためには

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これからを勝ち抜くためには、業界のトレンドや課題といったインダストリーナレッジを把握し、これを先進のテクノロジーとうまく組み合わせて、新たな「しくみ」や「価値」を創造し、事業課題・社会課題に取り組む必要があります。

SCMというと、これまではオペレーションの領域で、業務の効率化を図るという取り組みが中心でした。これからのSCMはマネージメントから、オペレーション、インフラまで一気通貫で取り組むものになっていくでしょう。

NTTデータグループではプロセス産業におけるインダストリーナレッジをベースに、テクノロジー活用における開発支援、運用・定着化、これまで多くの社会インフラでの実績をベースとしたインフラサービスのご提供など、NTTデータグループトータルでお客様のサプライチェーン変革をご支援できれば、と考えております。

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